飛行機の中で日本の新聞を読んでいたら、編集委員のコラムの言葉に、次のようなものがあった。

「年をとるとは、自分の生身の感覚に目覚めることであり、身体の自然に即した生のかたちを考え始めることです。むしろ自分の限界が、生き生きと見えてくるのです。」

まったく、そのとおりだと思った。

生身の感覚は若いときの方が新鮮で強烈なのにも係わらず、それを素直に受け止め、その感覚に即したありのままの自分で生きることは、なかなか出来ることではない。多くの人が歳を重ね、命の終わりが見えてきた頃、自分の自然に即した生き方を自覚し、そのように生きたいと考えるようになるのではないだろうか。

僕が、まあまあ順調だったサラリーマン生活を辞め、単身タイに来たのも、身体の自然に即した生のかたちを求めたからだろうと思う。

都会化が進むバンコクには文明的疲労が目立つようになったが、タイ人の生き方とくに田舎の人達の生き方を見ると、僕の求める生のかたちに近いものがあるように思える。

 

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僕の庭に咲いていたバーバスカム。本来は春に咲くのだが、こぼれ種で春に出た芽が今咲いた。