僕は10年以上前にモン族のマシュマロちゃんと知り合い、その後も彼女の家族と協力していちご園をやって来たので、タイ人と言っても専らモン族と共に生活している。

初めのうちは、モン族もタイ人も十把一絡げで扱っていて、文化や習慣の違いから来るストレスが多く、「何でこいつらはこうなんだ。」と嫌になることが多かった。

ただ、十年経ってやっとこさ、彼らの習慣、文化の素晴らしさが見えて来た。

彼らは、殆ど馬鹿で無教養、近代社会の常識や科学のかの字を知らない。

精霊を信仰し、昔からの言伝えを守り、余り自分達の習慣を変えようとしない。

だから、僕の様な現代知識人(誰のこと?)と意見が合うわけがない。

と言うより、お互いの考えや行動の根拠がさっぱり理解出来ないので、互いの言うことも信じられない。

それが、生活や仕事の上でのストレスの元となっていてた。

けれど、最近になって彼らの文化が貴重で愛すべき物に思えて来た。

それは、上手く言えないが、昔の日本の田舎に普通に会った文化、習慣と凄く似ていると思う。

何が自分にとって大切なのか一貫している。

親戚家族との繋がり。助け合い。

自分の主張より他との同和を優先して、論争や争いを嫌う。

得た収穫物は皆で分け合う。

子供は共同で面倒を見る。

食べ慣れた野菜、穀物を昔ながらのシンプルな(殆ど調理とは言えないくらいの)方法で調理して食べるのが好きで、食べ慣れない西洋や日本の味付けは好まない。

ニュースより村の井戸端会議の話題が好き。

出掛ける時は、何時も家族と一緒。休む時も一緒。

勿論、モン族全員に言えることじゃなくて個人差も大きい。

しかし、有り難いことに、今僕の周りにいるモン族の人達は心優しい人ばかりで、マシュマロちゃん以外に僕を不愉快にさせることがあまり無い。