「あらあ? あんた今歯磨いたところなのに、なんで歯垢がこんなにいっぱい着いてるの!?」

彼女は僕の唇を両手で開いて、口の中を覗き込みながらそう言った。

「ちょっと待ってて!」

そう言って、急いで洗面所からデンタルフロスを取ってきた。

「今から私が歯垢取ってあげる。はい、ここに頭乗せて!」

僕は言うなり彼女の膝に頭を載せて馬鹿みたいに口を開ける。

乳首がちょうど瞼の真上に降りる。

「うぇー! きたねー! こんなにいっぱい取れた。」

そう言って取れた歯垢を僕に見せようとするが、近過ぎてピントが合わない。そして、それを自分の鼻先に持って行きクンクン匂いを嗅いだ。

「クサー!腐ってる。」

歯垢を取る度に臭いを嗅ぐので、僕は呆れて、

「いちいち匂いを嗅ぐな!」

と叱った。

「あー、切りがないから、今日はこれでおしまい。歯ブラシは力入れなくて良いから、軽く歯の隙間を丁寧にゴシゴシするのよ。そうだ、いちごが終わったら、一緒に歯医者に行って歯垢を落として貰いましょうね。」

「そうだな。今年こそはあんたの歯もインプラントで治さないとな。」