もう歳で耳も聴こえず足も少し不自由になった愛犬とこの街を散歩していると、同じように老人が老犬を連れて歩いているのをよく見る。

ここに家を建てた時は未だ若い街だったはずなのに、いつの間にか退職組の夫婦と老犬が目立つ街になってしまった。

子供の声も少なくなった。

自分の姿もまた他の老人と老犬と同じように映っているのだろうか。

そんな寒々しい街にも春が来た。

東京ではサクラの開花宣言があり、ここではソメイヨシノは未だだが、早咲きの陽光という桜が今日咲いた。

因みに、愛犬の名前は、この花と同じ。

不在中に、タイの会社で気の滅入るようなことが二つ起った。

僕の事業には、春は来ないのだろうか。