日本に来てみたら、半袖シャツ一枚なのは僕だけだった。

8割の人は、長袖シャツにジャンバー風の上着まで着ていた。

数日前から急に気温が下がったらしく、半袖シャツではとても寒かったし、真っ黒に日焼けしたジジイが半袖で歩いているのは風景に溶け込まないと思って、薄手の防水ウインドブレーカーを買って半袖シャツの上に着たら丁度良かった。

まだ紅葉はなかったが、桜の葉は大部分落ちて、秋の様相だった。

最高気温が22℃くらいで、カオヤイの最低気温と同じくらいだった。

僕はタイにも長袖シャツは有ったが、長袖シャツは日中の作業着として使ったので、泥やペンキで汚れていて、日本で着られるものはなかった。

コロナ禍で3年後しの結婚式に出た。

ちゃんと娘とバージンロードを歩いて親父の役割を果たした。

不覚にも一瞬泣きそうになってしまったが、グッと堪えてウェディングドレスの裾を踏まずに歩けた。

孫も会えた。

結婚式の翌日は愛知県の実家で一人暮らしの母を訪ねた。

富士山がくっきり見えたが、まだ雪は積もってなかった。

子供の頃に過ごした家は、田んぼとお茶畑の中にあったのに、今は一面の住宅街となっていて、家に帰るのに道に迷ってしまった。

しかし、この川の周りだけ昔の様相を残していた。この川で何度も遊んだ。写真では見えないが、魚も元気に泳いでいて、昔よりも綺麗な水が流れていたので、ちょっと嬉しくなった。

日本は何もかもが丁寧で綺麗で静かだが、何処か物悲しい。

明日の朝の便でタイに戻る。

僕の居場所はやっぱりカオヤイがいい。