次にどんな形で会えるのか分からない母と別れて、僕はタイに戻る。

戻るというか、帰るという気持ち。

母と抱き合って別れを惜しむこともせず.あっさりと家を出たが、その時母は、

「子供も産まれるから、今度来るのは来年の春だね。 来る時は子供も連れておいでね。」と言った。

子供のこともちゃんと覚えていて、ちゃんと頭は働いているのが分かった。

少しばかり涙ぐんでいたようで、心も働いている。

そういう状態で、施設入所を断ったのだから、それは母本人のしっかりとした考えで決めたことで、ある程度自己責任と言える。

なので、いよいよ一人暮らしが出来なくなるか、本人が施設入所を希望するまで、何もせず暫く放っておくことにした。

空港に向かう車での中で、「さようなら僕の故郷」と大きな声で叫んだ。

空港でマシュマロちゃんに、

「これから家に帰る。」と言ったらしく、

「家に帰る?」と聞かれて驚いた。

そうさ、タイのカオヤイが僕の家なんだ。第二の人生の故郷なんだ。