トムに付いてチェンライからやってきた18歳のニン(Ning)。トムのいとこに当たる少女だ。トムのアパートから近いロータスの裏方で月給9000Bで働くつもりだった。

彼女のお母さんは数ヶ月前にがんで亡くなった。お母さんは正式に結婚しておらず、お父さんはいるけれども貧乏で老体なので、ニンがこれからは自立して、ちょっとだけでもお父さんに仕送りしなければならなかった。チェンライではインラック首相の最低賃金300B/日という法律は全く無視されているので、給料の良いバンコクに出て来たというわけだ。ニンは当面トムのアパートでトムと二人で暮らすことになる。

ところが、タイ人は詰めが甘いというか、ロータスに行ってみたら、今は正社員は募集しておらず、パートタイムの口しかなく、それだと時給40Bで一日6時間、週6日間で、月に5760Bにしかならない。食費を一日100Bに抑えたとしても、月に3000Bはかかる訳で、5760Bではやっていけないので、断ってしまった。

トムは13日から元の会社に戻って働くことになった。(嫌で辞めた会社に戻る神経が分からないが、贅沢は行っていられないということか)

なので、12日までにいろんな会社やお店を回ってニンの就職口を探さないといけない。一日でも早く働いてもらわないと、トムにはとても養えないからだ。

不幸にも、ニンはお世辞にも美人とは言えない。ちょっと太っていて、見た目は田舎娘丸出しだ。夜の街で働こうとしても、どこも雇ってくれないだろう。一応、姉貴方のトムとしても、そんな仕事をさせる訳にはいかない。しかも英語ができないので、お金になる外人向けのバーも無理。トムが言うには、高校を卒業したばかりで働いた経験が全くないニンは、「会社のオフィスで働くのはまだ無理で、レストランの支給係か、スーパーのレジぐらいしかできない」のだそうだ。そうすると、やはり8000ー9000Bがいいとこだろう。9,000Bなら、アパート代をトムとシェアーすれば、月2000くらい親に送ってあげられるかもしれない。

タイでは、(特に田舎の女の子は)、大人になると、親を養うために、こんなにも大変な思いをして頑張るのが普通だ。悲しいのか美しいのか僕にはよくわからない。こういうところが、日本と一番違っていると思う。

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トムとニン

 

無給になった僕は、「もう今までみたいにサポートできないよ」と言うと、可哀想にトムは泣いてしまった。日本の良いものをハンドキャリーで持ってきて、トムの副業であるパソコン部品をパンティップ・プラザに卸すルートか、タイでも流行りだしたオークションを利用して販売して利ざやを得る小さな商売などを始めて、月に20,000B程度稼げないものか現在検討中だ。Furbyは、既に中国から安いコピー品が大量に入ってきていて、難しそうだ。