先週に引き継いて、この土日もいちご園の準備の手伝いに行って来た。
ほぼ1週間かかって、8300個のココナッツポットが用意出来た。
誰も数えてないので、僕が正確に数えてやると言って張り切って数え出したのだが、頼みの電卓が途中でリセットされてしまい、最終的にあやふやな数字になってしまった。(計算式が途中で消えてしまうような電卓は早くこの世の中からなくなってほしい。)
単純そうなこの作業だが、やってみると意外と難しい。
きちんと並んでいるようで、乱れているところもある。歩きながら数えると、どこまで数えたか、ふと曖昧になることもある。8300個あったというのは僕のハッタリで、誤差は最大200個位あるかも知れない。しかし、数えるだけで1時間はかかって、汗でヘトヘトになったので、もう二度と数えたくはない。
念の為に写真を沢山撮ったので、いざというときはそれを数えればいい。
日本人としては、いくつなのか正確に知りたいところだが、タイ人は数えもしないことから分かるように、「そんなことは大した問題じゃない」ようだ。まあ、確かにそうかもしれない。律速なのは、土地の広さと、買ったココナッツとビニール袋の数であって、実際がいくつだろうが、その数でやってゆかないといけないのだから。
このココナッツはまだ発酵が進んでいないので、窒素不足を招くだろうから、尿素と苦土石灰を一握りづつ注いだ。雨の中マシュマロちゃんと僕とで3時間かかった。雨のせいで、尿素はすぐに完全に解けて染み渡った。
先週は3日続けて一日中雨が降ったので、作業が遅れている。
クボタ(大型耕うん機)で耕したので少し楽にはなったが、鍬だけで畝を作ってゆくのは大変骨が折れる。
僕も手伝ったが、5mやったらもう玉の汗。汗が眼に入って痛い。汗がメガネの裏に落ちて前が見えなくなる。麦わら帽子は汗でベトベト。服は腹まで汗でベトベト。汗腺の働きが完全に狂っている。
そのうち頭は痛くなり、熱暑病の心配が出てくる。
この役立たずの親父に、マシュマロちゃんの妹は、日陰で休んでくださいと言ってくる。マシュマロちゃんは、シャワー浴びて木陰で昼寝をするように言う。
情けないが、やっぱり僕は畑ごとは「やらないほうがいい」みたいだ。
「もっとクリエイティブな計画を提案しなければ 」と考えては見ても、言葉の問題で分からないことが多過ぎるのと、暑さで頭が働かないので、野良仕事を手伝うことくらいしか思いつかない。
それに対して、日雇い労働者の方は、一日8時間これをやり続ける。
育ちが違うとはいえ、いや全く大したもんだ。
マシュマロちゃんも、彼女の妹も乳飲み子に乳をやったり、おんぶしながらも畑を耕す。
マシュマロちゃんは半年以上畑仕事はしていなかったのに、炎天下でも雨の中でも頑張って鍬を打ち下ろしていた。
時々頭が痛いというので、休んで水を飲むように言うのだが、
「これは私の畑で私の仕事なのだから頑張るわ」と言って止めない。
「頑張ってお金を稼いで、二人の仕事のために使うのよ。」なんていう。
僕は、自分のお金でやっている自分のビジネスに、彼女のような努力をしてきただろうかと自問自答せざるを得なかった。
畑の隣に置いた赤ちゃん用の小屋。
僕にできることと言ったら、この赤ちゃんの子守くらいなものだ。
マシュマロちゃんの妹のおっぱいは、マシュマロちゃんと同じだった。やっぱりDNAなんだ。
畑の畝づくりも終盤戦で、今週からは土への肥(豚の糞)入れと、マルチングが始まる。
来週、チェンマイからイチゴ苗を持ってきて、再来週に畑とココナッツポットに定植する。
しかし、その前に、肝心かなめのウオーターシステムを完成させないといけない。
そちらの方は、先週400m分のPVCパイプを設置していて、日曜日に電気を借りて、ポンプのテストを行った。
吸入力が最大4mのポンプで3mの高さから水を吸い上げなければならず、おまけに給水口の弁と給水パイプとポンプのつなぎ目のOリングの紛失が原因で空気が入ってしまい、安定した吸い上げができるまでに3時間もかかった。池の周囲は窪地で風の通りが悪く、暑くて死にそうだった。
水は35mの高低を揚がった。ポンプの定格出力は43m,、10アンペア。揚水時のデータは220V 6アンペアだったが、上部での水量は僕の計算通り不十分で、スプリンクラーを回せる水圧はない。
ポンプ、PVCとも変更という最悪のスト-リーになるかもしれない。
「テクニシャンを雇い、現地を見せて、彼の推奨するシステムを購入し、その人に設置してもらうように」
という僕の助言をマシュマロちゃんが聞かなかったのがいけない。
彼女は、ポンプは「安いから」という理由でチェンマイで買い、PVCはコラートで買い、テクニシャンは地元の機材購入とは関係ないひとを使ったのだった。
その他ウオーターシステムでは、まだまだいろいろな課題があるようだったが、イサーン方便とモン族の言葉の嵐のために、僕は完全に蚊帳の外。
彼らの知恵と経験に任せるしかない。
いちご畑もまた、「どうなることやら」といった状態である。
これがタイランドであって、僕の人生でもあるんだ。
