冬になると南の空で一番目立つオリオン座。
房総にある僕の家は南側に大きな街がなく空が暗いため、南の空に出るオリオン座が一番よく見える星座だ。夜に犬の散歩のため空き地に行って、キーンと冷たい夜空を見ていると、自分が宇宙に吸い込まれるような感じがして好きだ。そんなとき、月齢や天気によってオリオン座の4つの四角形の中にいくつ星が見えるのかを数えるのが癖になっているのだが、僕の家からはオリオン星雲を含めて12個がこれまでの最高だ。沖縄のヤンバルでは天の川が地平線の端から端まで流れるのが見えた、オリオン座の中の星は17個くらいだった。
タイでこのオリオン座を見るのが楽しみなのだが、バンコクは不夜城で空は夜でも明るく、東京よりも星はないし、田舎に行っても長い雨期にはまっていつも雲がああるので、なかなか綺麗な夜空を見る機会がなかった。
ところが、先月タイに行った際、ノンタブリのチャオプラヤー川のほとりのレストランの駐車場で、このオリオン座を見つけることが出来た。その日は少し雲があって、オリオン座の周りだけがたまたま雲が切れていたらしく、オリオン座だけが僕の目に入ってきた。タイのオリオン座はいつもの南の空ではなく、ほとんど真上にあった。当然、形は日本から見るのと同じ。あたりまえのことでも実体験してみると感動するものだ。四角形の中には10個の星が見えた。

散歩の定番だったその空き地も、宅地化でなくなり、畑や空き地ばかりだった家の周りは、新築の住宅ばかりになった。
僕の中で、ひとつの時代が終わった気がする。
