僕らの新居の売りは、南側に広がる広い高級分譲地の見晴らしが良いこと。

ちょうどアメリカでゴルフ場隣接の宅地に人気があったのと同じ効果。実際、朝の眺めはとても開放的で気持ちがいい。

しかも、高級分譲地は入口での入場規制があるし、ガードマンも多くいるので、治安が良い。

しかし、そんな都合の良い環境が何時までも続くことはない。

分譲地の経営が変わり、大規模な中層マンションの建設許可が降りた。

それが出来ると、南側の眺望の大半が失わてしまう。

工事の準備も始まり、その初めのステップが、眼の前の池の水を抜くこと。この池を遮る形でマンションが建つ計画だったから。

そして、一月間、来る日も来る日もエンジンポンプで水抜きを始めた。池の埋め立ても一部始めた。

ところが、いくら水を抜いてもある程度水位は下がるものの、水は無くならない。

数日ポンプを休むと、また水位は上がってきて、一週間で元の木阿弥となる。

そんなことを数回繰り返して、どうやら池の水は抜けないことに気が付いたようだ。

池は地下水位と同じ位置にあるらしい。

未だマンション建設を諦めたのかどうかは分からないが、多分計画が変更されたのではないかと想像している。

そもそも、こんな田舎に、広い一戸建てなら分かるが、4階もあるマンション(コンドミニアム)に住みたい人なんて少ないのではないだろうか。

タイも中国のように、建設開始前に売り出す。それがかなり売れた段階で、そのお金を建設資金とするケースが多い。

僕の希望的観測では、さっぱり売れなかったので、池の水が抜けないことと併せ、その場所でのマンション建設を延期した。

そうだったら嬉しい。