マシュマロいちご園は最盛期を迎え、大きくて美味しそうなイチゴがたくさん穫れるようになった。
もう不足分を他所から取り寄せる必要はない。


傷んでいるのは、蟻が食べた痕。
ところが、皮肉なことに正月休みも終わって、観光客は来ない。
マシュマロいちご園で取れるイチゴだけでも売り切れない。
今週は兄夫婦が所用で田舎に戻ったので、今は彼女一人で暮らして、イチゴの世話から販売までやっているのだが、全然忙しくない。
暇なので、何度もメッセージが来るのだが、あいにくこっちは忙しい。

「来た人全員にイチゴをタダで食わせろ」という僕からの指示に従い、ご覧のような味見セットも用意してみたが、お客が来なけりゃ意味が無い。
中まで赤くてみずみずしくて本当に美味しそうだ。彼女に言わせれば、スーパーで売ってるものとは比較にならないという。
冷蔵庫は買ったものの、イチゴの保存期間は所詮1日か2日。
そこで、彼女は余ったイチゴを干して、乾燥イチゴを作ろうとした。


僕は、
「この気候じゃ、上手く乾燥する前に傷んじゃうから止めろ。」と言ったのだが、
「どうして? 分からない。」と言って聞かない。
結局、干したイチゴは全部腐ってしまった。

人生、万事運の部分も大きいので、闇雲に努力すればいいってもんじゃない。
