ノンタブリのガーデニングショップの帰り道、このブログでも書いた川の畔のローカルなレストランに行く途中、プーおばちゃんの車は接触事故を起こした。信号で止まっていると、後ろからバーンという音と衝撃が。振り向くと、昔のオート三輪に荷台をつけたようなオンボロ手作り風の車が後方脇に接触して回転して止まった。日焼けした農家らしい男の呆然とした顔が見えた。
驚いたのは、それからだ。プーはすかざす窓を開けて、
「サンキュー キス・ミー。サンキュー、ベリーマッチ」
とその男に言い、信号が変わると、そのまま走りだした。
「おい、事故だろ、止まれよ!なんで、止まらないんだ!。警察呼べよ!」と、僕は大慌てだ。
「大丈夫、心配ないわ。保険あるし、私治せるから。」
「そういう問題じゃないだろ!事故なんだから警察呼ばなきゃ。保険出ないぞ!」と、日本の常識で焦るまくる僕。
「大丈夫。心配しないで。私、あの人お金ないと思う。だからいいのよ。」
確かに、ぶつけた相手は・・・どう見てもお金は無さそう。多分、保険も入ってないだろう。
プーは優しいのか、それとも無駄なことを避けただけなのか分からないが、日本とは違うシーンを垣間見た気がする。

レストランに行く前に、プーの子どもたちを近くのモールで拾った。プーが子どもたちと話をしろというので、話しかけてみたが、長男は一応の返答はしてくれたが、中学1年位の下の娘は返事もしてくれなかった。プーは、「長いこと待たせたから不機嫌なのよ」と言っていたが、僕には分かる。そうじゃない。お母さんが、知らない男を連れて来たことに怒っているのだ。なんとも気まずい雰囲気の中、レストランに到着。次第に打ち解けて、最後はいっぱいの笑顔をくれた。
「娘はあなたのこと気に入ったみたいよ」とプー。
別に気に入ってくれなくてもいいんだけど。

