ビッグCで約5000Bで買った似非マウンテンバイクの愛車レッドアロー号が、昨日壊れました。
ベダルのネジが擦り切れて取れちゃった。
流石は中国製。鉄の質が悪く、十分な硬度を持っていないのだろう。
左ベダルのない自転車はどうにも乗ることが出来ず、くそ暑い日中に大学から惨めにも自転車を引きずって歩いて帰ってきた。
コンドのオーナーのご主人が一生懸命直してくれたが、今日チュラ大に行ったらやっぱりまた壊れた。
近所の市場の近くに自転車屋があるというので行ってみたら、何処にも自転車屋なんか見当たらない。地元のおばちゃんに聞いてみたら、この家が自転車屋だと指差す。でも、自転車もオートバイも無ければ、自転車屋の看板もない。あるのは、上半身裸の老いぼれ親父だけ。
途方に暮れていると、その親父が出てきて、「どうした、自転車か?」というので、タイ語でなんとか説明すると、「よっしゃ、まかしとけ」と言ったような気がするが、ともかくも家の中に入っていって、スパナを一つだけ持って出てきた。
スパナで閉めたってねじ山が切れているので治るわけないが、他に道具も無さそうだったし、タイ語も英語も通じないので黙って見ていると、
「こりゃあ、ネジが馬鹿になってるからダメだな」と言った(ような気がする)。当たり前だ。
だから僕は、「ペダルとクランプを両方共取り替えないとダメでしょう」と説明した(ような気がする)が、
親父は「いやいや大丈夫だ、ペダルの交換だけで行ける」と言って、何も無さそうな倉庫の中に入ってゆくと、真っ黒に煤けた中古のベダルと、真っ黒に煤けた新品の2つのペダルを持って出てきた。新品であることが分かるのはビニールで包装されていたからだけど、中身はすすと油で真っ黒で中古のものと代わりはなかった。20年前に仕入れたシロモノじゃあないだろうか。
クランプ側のメスねじ山も切れているので、ペダルの交換だけじゃダメだろうと思ったが、中古のほうのペダルを奥までねじ込んでメス山のネジ穴を作りなおした後、新品のペダルをねじ込んで、見事に直してしまった。(何時まで使えるかは疑問だが)
「よし、これで大丈夫じゃ。あんた日本人か?ゼロ戦だな。アメリカの飛行機にゼロ戦と鉄砲で戦った日本人だな。」と褒めているのかバカにしているのかわからないことを言ったあと、知っている日本語を3つ4つ言ってみせた。
「日本語、話せるんですか?」と聞くと、
「いや、知ってるのはこれだけだ」とのこと。
「で、修理代はいくら?」
「うーん、日本人だからなあ。50Bだな」
「!?」
ベダル代と作業量合わせて50Bでした。日本円で170円。
バンコクの一角には、まだこんなところが残っている。
