夕方、新しいオフィスで仕事をしていると、プーの息子がメッセンジャーボーイとしてやってきて、
「お母さんが、すぐに来いと言っています。貝の料理が出来たけれど、まだ誰も来てないから、早く食べに来るようにと言っています」
「ああ、分かった。後30分くらいしたら行くと伝えといて。」そう言って、息子を返したら10分後にプーから電話がかかってきた。
「何やってんのよ! 料理が冷めちゃうでしょう! あんたの好きな貝の料理が出来たのに、誰もまだ来てないから、あんたは今すぐ来なさい!いいわね、今すぐよ!」
実は、その10分前にビジネス・パートナーのナンから電話があって、
「今そちらに向かって走っているから、後30分くらいで着くと思う。」
と言われたばかりだったので、
「ナンが来るから、来てから行くよ。」とプーに言っても、
「今日は里帰りで道が大渋滞してるから、2時間は来ないわよ。だから、先に来て食べていればいい!」
確かに、道は大混雑だったので、ここは地元のタイ人の意見に従って、プーの家に行くことにした。
プーの家は、ここから徒歩5分くらいのところにある。
言ってみると、先ほど買った貝が美味しそうに僕を待っていた。



こちらは、ローストしたアヒル。一羽分まるまる買って300Bだった。高いと思ったが、切ってみるとものすごい量。2kg位ある。この写真はその3分の1くらい。実に美味かった。

こちらはコー・ムー・ヤーン。タイの豚肉は日本より美味しい。

春巻きサラダ。
他にも、持ち合いで続続と料理やお菓子が揃い、とても食べきれない量になった。

お昼に掃除に来てくれたメーバーン。近所の住民とは知らなかった。
奥さんは酔っ払って、旦那の下半身にちょっかいを出していた。熱々の夫婦(?)で羨ましかった。「写真を撮るから、キスして」と注文を出したが、恥ずかしがってそれは無理らしかった。

タイの夜会は、こんな感じでなんとなく始まり、なんとなく終わる。けじめは全くない。
プーの言うとおり、2時間経ってからナンは来た。
僕のオフィスで、今後のマーケティングの方針を打合せた後、日本から持って来たサンプルを幾つか説明してあげた。
それほど大したことはない他人の商品だったが、ナンは目を丸くして聞いていた。
「これはタイの中産階級以上の女性に絶対売れるわよ。任しておいて。」との太鼓判。
仕事の話も終わって、プーのパーティーにナンを連れて行った。

折しもカラオケの準備が整って、ナンは来るなりカラオケの独壇場に。ナンはCDを出したこともあるルークトゥンの歌手をやったことがあるだけあって、確かに歌が旨い。ルークトゥンは何でも歌えるが、僕でも知っている新しいタイ・ポップを彼女は知らないのが面白かった。

どうして、わざわざ屋外でカラオケをするのか分からないが、こういう騒音はタイではマイペンライのようだ。文句を言う人もいない。
タイの田舎では、ピアノ殺人事件は起きないだろうと思った。



遅れてきたナンも十分に楽しいんで、そろそろお開きの時間。いつもの記念写真。
「この大切な時に、僕はどうしてこんなところでこんなことをしているのか、こんなことをしていていいのか」と思わないでもなかったが、楽しめる時に楽しむのがタイ人の生き方。
きっとこれでいいのだ。
