「世話をする」、「男女関係を持つ」、「恋人になる」
タイ人の女性は、この3つが三位一体となっていて話をややこしくする。
僕の中では、この3つは独立した要素であって因果関係は必ずしも強くないのだが、タイ人の女性(特に若い女性)は、この3つが1つのことになっていて分離不能みたいだ。だから、お父さんのより年上の男だって(世話をすれば)本気で惚れちゃったりするし、世話をしない男女関係は男女関係の中で最も不純な関係ということになる。日本では、恋愛と世話とは別物であって、お金のやりとりがない純粋な恋愛の方が美しいと思われているのとは対照的だ。ちなみに、世話をするというのは、贅肉を落として言い換えれば、生活費や学費の一部を援助することだ(ただし、世話をする相手は、結果的に本人の家族にまで及ぶことがあるので注意しないといけない)。
ミンブリに住む色白で可愛い顔の22歳のニサ(ラムカムヘン大学の学生)とは、タイ・フレンドリーというチャットで知り合った。彼女は世話をしてくる彼氏を探していて、
「私をあなたの女にしてください。それから私の世話をしてくれませんか。」という。そういう女はいくらでもいて、バンコクの女学生の3−4割くらいが世話をしてくれる相手を探しているように思う。
ニサとはまだ一度も会ったことがない。チャットでもそれほど多く話していない。それなのに彼女はすっかり恋人気分になってしまって、「もう僕を見つけたので必要ない」という理由で、そのチャットからアカウントを消してしまった。今はLINEを使っている。ニサは妙に積極的で、
「私の世話をしてくれたら、私はあなたのためになんでもするわ。もし、あなたが良ければ、あなたの部屋で一緒に暮らしたい。」と言ってきた。
「いや、それは困る。僕には他にもギックがいるし、、、」
そう言うと、少しもめたものの、恋人じゃなくてギックならいいと納得して、
「それなら、いつも会えるようにあなたの部屋の近くに引っ越すわ。」
そのニサとは、3週間程前に会う約束をしていたのだが、先週ニサが水疱瘡になってしまった。水疱瘡は、ヘルペスウイルスである水痘・帯状疱疹ウイルス (varicella-zoster virus) の初感染によって起こる。大人になってからの水疱瘡は危ない。一度感染すると二度とかからないと言われるが、それは間違いで、感染しても発症しないことが多いというだけ。厄介なのは、痕が残ることと、ヘルペスは神経節などに長く潜伏して、一生一緒に過ごすことになること。そして、免疫低下時や疲労・ストレス時に再活性化し帯状疱疹として現れる。感染力が強く、接触しなくても同じ部屋にいるだけで飛沫感染を起こす。僕は子供のころに水疱瘡をやっているが、遠く離れたタイのウイスルとはちょっと違うかもしれない。
「もう治ったから、あなたの家の近くに引っ越していい?」
写真を見るとまだかさぶたがあってウイスルがいるはずだが、本当に怖いのはウイルスじゃなくて、会ったことがないのに近くに引っ越してくるという彼女が怖い。かなり危険な匂い。
「まだ水疱瘡のウイルスがいるからダメ。それに僕も来月か再来月引っ越すかも知れないから。」
そう言ってごまかしても、
「どうして引っ越すの?何処に引っ越すの?私も行く。」
。。。アーメン

