SBI証券の投資信託がタイへの投資を勧誘するためにまとめた資料が大変興味深かったので、一部を抜粋して紹介します。
それによると、ASEAN諸国が2015年には単一市場になり、ASEAN経済共同体という一大経済圏が誕生するのだそうだ。
ASEAN域内・域外「自由貿易ネットワーク」の拡大により、ASEAN諸国の中で中核的な存在となるタイの貿易および経済の発展が期待されるとのこと。実際にこの10年間でのタイ貿易額の伸びは凄い。また、ASEAN10カ国の貿易額増額は、日本の貿易額を大きく上回っている(下図参照)。
今年に入ってからのアジア株式の上昇は、アメリカ等の余剰資金の流入によるところが大きかったようで、バーナンキ議長の米量的金融緩和の縮小発言をきっかけに資金引き上げの動きが起こり、わずか2週間で半年分の上昇分が吹き飛んでしまった。中国は逆に流動性が著しく低下しているようで、リーマンショック後のアメリカのようだという人もいる。このように、短期的にはリスクが大きいアジア株式だが、3−5年という長期視点でみると、かなり期待できるのではないかと思う。アメリカと中国が落ち着いてきたら、タイ株式の追加仕込みを検討してみるつもりだ(ただし、退職金が原資なので、リスクマネー比率はあげないようにする)。
(以下、SBI証券が配信した資料を抜粋)
『チャイナ・プラスワン』の中核になりつつあるタイ
1980年代以降、タイは日系企業の製造・輸出拠点として発展、ASEANの中では最も多く日本のメーカーが進出しています。 近年、中国における賃金上昇、労働争議などの事業リスクの分散のため、中国と並行した事業拠点を設立する動き(「チャイナ・プラスワン」)が強まっています。タイはASEAN諸国の中でも「チャイナ・プラスワン」の中心的存在になっており、タイへの直接投資額も増加しています。

- ※グラフは表示単位未満を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
(出所) 東洋経済新報社海外進出企業総覧2012のデータをもとにHSBC投信が作成
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(出所) タイ投資委員会のデータをもとにHSBC投信が作成
ASEANの製造・輸出の重要拠点
タイの輸出品目は、エレクトロニクス、自動車、石油化学、天然ゴムなどの農産物など多岐にわたり、輸出先も世界中に分散しています。
自動車産業は首都バンコクに集積しており、「アジアのデトロイト」と呼ばれています。エレクトロニクス産業ではハードディスクドライブの世界生産シェアが約4割にのぼるなど、ASEANの製造・輸出の重要な拠点となっています。

(出所) JETROのデータをもとにHSBC投信が作成


- ※グラフは表示単位未満を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
(出所) JETROのデータをもとにHSBC投信が作成

(出所) タイ商務省のデータをもとにHSBC投信が作成
インドシナ半島の「物流ネットワーク再構築」でタイ製造業のネットワークが拡大
インドシナ半島の「物流ネットワーク再構築」により、ASEAN後発加盟4ヶ国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)を後背地として取り込むことで、タイ製造業の一段の飛躍が期待されます。
タイ国内では2020年までに2兆2,700億バーツ(約7兆円(※1))のインフラプロジェクト(道路、鉄道、港湾など)が進行中で、物流ネットワークが整備されつつあります。これにともなうサプライチェーンの拡充により域内貿易が活発になり、タイの製品輸出のさらなる増加が期待されます。

(出所) タイ国家経済社会開発庁の資料をもとにHSBC投信が作成

※グラフは表示単位未満を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
※1 バーツ=3.22円(2013年3月末現在)で換算
(出所) タイ国家経済社会開発庁のデータをもとにHSBC投信が作成
「ASEAN経済共同体」が2015年に発足、大経済圏の誕生とタイ経済の飛躍
ASEANは、2015年に「ASEAN経済共同体」の発足を目指しています。これにより、後発加盟4ヶ国を含む、ASEAN 10ヶ国による一大経済圏が誕生します。中国の人口の半数に迫る約6億人の巨大市場で、経済規模や貿易額ではインドを上回る経済圏になります。


- ※経済規模は名目GDP、貿易額は輸出額と輸入額の合計
(出所) 国連World Population Prospects: The 2010 Revision、IMF World Economic Outlook Database(April 2013)、世界貿易機関(WTO)のデータをもとにHSBC投信が作成
ASEAN域内・域外「自由貿易ネットワーク」の拡大によりタイの貿易も急拡大
「ASEAN経済共同体」の発足を控え、ASEANと域外諸国との「自由貿易ネットワーク」が進展し、ASEANの貿易が順調に拡大しています。
タイの貿易も拡大基調にあり、「ASEAN経済共同体」の発足とともに一段の拡大が見込まれます。

(出所) 世界貿易機関(WTO)のデータをもとにHSBC投信が作成

(出所) 世界貿易機関(WTO)のデータをもとにHSBC投信が作成
経済成長にともなう所得水準の向上により個人消費が拡大
タイの1人当たりGDPは5,395米ドルで、主要アジア新興国のなかでも相対的に高い水準にあります。所得水準の向上により、個人の消費支出も増加基調です。経済成長にともない消費のさらなる拡大が期待されます。

(出所) IMF World Economic Outlook Database(April 2013)のデータをもとにHSBC投信が作成

順調に回復するタイ経済
近年、政治的な混迷や大洪水を乗り越えて、経済は底堅く成長を続けています。世界金融危機の影響を受けた2009年と洪水被害があった2011年は急減速したものの、その翌年はいずれも急回復しました。2013年は5.9%、2014年以降も4%を上回る経済成長が予想されています。

(出所) IMF World Economic Outlook Database(April 2013)のデータをもとにHSBC投信が作成
