背中が赤っぽい幻の五角獣ことシャムゴホンツノカブトを例のガキンチョからまた買わされた。

なかなかいい個体で、写真に収めたかったというのもあるが、せっせと売りに来るガキンチョを無碍に追い返すのも可愛そうなので、謂わば義理で買った。

値切って150バーツ。手が汚いのは、ウレタン塗装のせい。

隣のおばちゃんが出て来て、

「そんなの買って、何するの?」と聞かれたが、

「別に何もしない。」と答えるしかなかった。実際、特段の目的があって欲しい訳じゃない。

ただ、自然界の誰のものでもない良い物を、自分の手の内に納めたいだけ。

ガキの頃に、何故虫採りなんかするのか聞かれても返事に困るのと同じ。

カブトムシを売りに来るガキンチョだって、売れてお金が手に入るのは副産物であって、売れなくたって虫採りに毎日出掛けるのと同じ。

一応、オスメス4匹と合流させて、発酵したココナッツ培地に卵を産ませ、育ててみるという目標はあるが、あまり積極的ではない。

もしもお店がオープンしていたら、外国人に一匹500バーツで売るんだけど。塾年少年に絶対売れる。