いちご畑にはいちごが鈴成りなのに、暑季に入っていちご狩りに来る客は疎ら。

閑古鳥カーカー、日暮しカネカネ鳴いている。

朝から1000バーツ札が2枚だけ。

昼飯食って、やることもなくウトウトと昼寝に浸っていると、夢の外で子供たちの歓声と足音が聴こえて来た。

目覚めると、観光バスが3台停まっていて、お店の周りは子供たちでいっぱいだった。

その観光バスは、お昼ごはんを買いに出かけた際に見掛けたものと同じだった。

通り過ぎるバスを横目で見ながら、

「ああ、あんなバスが来てくれたら良いのに。」

と思ったことを思い出した。

それから3時間後、願いが叶ったのか、本当に来てくれたのだった。

しかし、バスのお客さんは子供たち。タイ最南部のナラティワートの小学校の遠足だった。

約120人位だっただろうか。多いけれど、小学生からはあまりお金は取れない。時間もないので、いちご狩りのいちごをいちいち測ってなんかいられない。

そこで、機転を効かせたマシュマロちゃんは、250グラム入る小さなPETケースを皆に配り、

「これ一杯で50バーツだよ。蓋が閉まらないと駄目だよー!」

日本人バスツアーの時にとった手だった。

当然、閉まりきらないで持って来る子供たちが多く居た。平均で300グラムといったところか。それで50バーツじゃ安いが、小学生なら仕方がない。

ところで、ナラティワートのような南部は、ほぼ全員がイスラム教徒。タイ語以外にマレー語を話す。県としては貧しいが、実は油椰子や天然ゴムでお金がある人が多い。平均世帯収入でも、南部は北部より豊かだ。

先生や若い兄さんも多かった。

ナラティワートにはいちご狩り園なんて無いと思うので、子供たちには良い経験になったと思う。

一人数パック分採ってくる子も多く、僅か数十分で100バーツ札がどっさり溜まった。

ちょっとした嬉しいハプニングだった。