20年くらい前に精管結紮術で射精しても精子がでなくなったオイラ。

お陰で、「生出し」の愉しみを随分味わせて貰った。

しかし、20年も精子が出せないとなると、また精管を繋げたところで、元気な精子が出て来るとは限らない。

(パイプカットした当時は、医師から一度カットすると二度と精子は出なくなると言われたが、時代は変わって、何年経っても再結合で精子は出てくることが判明した。しかし、期間が長いと精子が戻って来なくなる可能性が高くなる。)

でも、僕の場合、有り難いことに、少ないながら精子が出て来た。

先日のSAFEでの検査結果は、

精液量は、4日前に射精して出したのにも関わらず、1mlも出た。(少な過ぎだが僕としては快挙)

精子数は15x10⁶/mlと、基準値以下ながら、術後より5割くらい増えた。

ちゃんと泳いでいる精子の割合は33%と基準値より少ない。形が正常な精子は僅か3%(正常は4%以上)。

それでも、体外受精に使える精子を得るには十分。

しかし、形は正常でも精子中のDNAがかなり切れていた。

精子のDNAを調べると聞いたとき、いったいDNAの何を調べるのか分からなかったが、どうやらこれのことで、簡単に言うと、精子中のDNAがどのくらいぶっちぎれているかを調べたということだった。

精子のDNAは古くなると活性酸素やその他の影響で切れてしまうらしい。普通、細胞には切れたDNAを補修する酵素がいろいろあって、ある程度修復出来るが、精子にはその酵素を持っていないので、切れていたらその後の受精卵の成長は期待出来ない。

僕の場合、約半数の精子のDNAが切れていた。

精子を卵子の中に注入しても、半数の精子のDNAが断裂していたら、ちゃんと胚が成長する確率は半分に減ってしまう。

そこで、DNAが切れてない精子を選び出すことが重要になる。

SAFEでは、下のMACS法で傷んだ精子を取り除く処理を提案してきた。

磁石で傷付いた精子を捕獲する。この辺りの原理はちょっと専門的になるので省略するが、ともかくこの方法で切れたDNAを持つ精子を、(ここが大切)現場で短時間に特別な装置も必要とせずに取り除くことが出来るようだ。

この処置を追加すると、費用も25000バーツ程上がってしまうが、数少ない貴重な卵子にダメ精子を注入して無駄にしたくないので、これを追加でやってもらうことにした。

精子は、精細管と呼ばれる細い管の中で精祖細胞から、72~74日間かけて作られるそうだ。精子は精巣内で作られた後、副睾丸を約5~10日間かけて通り、成熟精子となって精巣上副睾丸に貯められる。

つまり、約3ヶ月前に作られ始めた精子が現在精液中に出てくる。

精子が創られる72日間は何ともしようがないが、副睾丸に溜まっている時間が長いと痛むらしく、精液検査の際は一週間以上射精しないと精子の質が悪くなるので、検査の4~5日に必ずや射精しておくように言われる。

僕もそうしたが、その前に一月近く出してなかったので、質が悪い精子が多かったのではないかと勝手に推測した。

兎も角、これから最低でも一週間に一度は射精するようにしよう。(若い頃は3日で満タンになって我慢出来なくなったのが夢のよう。)

日本の病院での体外受精で、こうした精子選別がどの程度行われているかは良く知らないが、ちょっと調べたところではあまり実施されてないみたいだ。