少し前になるが、久しぶりに訪ねて来てくれた友人が、自然薯をくれた。

殆ど天然の自然薯のようで、見た目は悪いがタイでは普通手に入らない物だ。

今日はそれを使って、とろろを作って食べた。

皮は剥かずに、固めの食器洗いタワシで洗ってヒゲは落としたが、思ったより皮が固くて、摺板で剃ったら白色じゃなくて、皮の茶色の液になってしまった。

液と言っても、極めて粘性が強くスプーンで掬っても、スプーンから下に落ちない程だった。

そこに、全卵一つと白出汁と水を多めに加えて、しばらく練っているうちに、なんとなく「とろろ」らしくなってきた。

とろろは僕の親父の好物だったので、小さい頃、良く食べた。

あれを白ごはんの上にタップリかけて、口の中に吸い込むようにかきいれて食べると、あっという間に茶碗一杯のご飯が無くなった。

見た目はかなり悪いが、食べてみると柔らかく美味しかった。

白ごはんの上にタップリ乗せて食べた。

ご飯の量の2倍以上のとろろを食べた。

美味かった!

タイ人に勧めたが、勿論食べなかった。

それで良いのだ。明日も僕が食べられる。

自然薯自体には特に味は無く、味は白出汁と卵のみ。

自然薯はとろろのトロッとした粘りを出してくれているだけだが、どうしてこんなに美味しく感じるのだろう?

すり鉢でとろろを擦っていた親父の姿を思い出した。

あの頃は、裕福ではなかったけれど、6人家族が和気あいあいと楽しく暮らしていた。